インターネットイニシアティブ(IIJ、勝栄二郎社長)がインドネシアで展開するクラウド事業が好調だ。2015年1月に現地大手通信サービス企業のBiznet Networks(Biznet)と合弁会社を設立。同年5月にBiznetがインドネシア国内で運営するデータセンター(DC)から、現地企業向けに「Biznet GIO Cloud」の提供を開始。以降、順調に売り上げを拡大し、1年間で獲得したユーザー数は約600社にも上る。
インドネシアでのクラウド事業展開にあたり、「売れる仕組みを事前につくったことがうまくいった要因」と、インドネシア現地法人の延廣得雄プレジデントディレクターは説明する。事業展開にあたり重視したのが、現地有力企業とのパートナーシップ。パートナーを決めるにあたっては、IIJに足りない同国におけるブランド力や規模、DCやネットワークなどを保有していることを評価して、Biznetと組むことにした。合弁会社の資本の6割がBiznetのため、国内の人たちにとってはローカル企業に映り、受けがいいという。また、インドネシアには地場のクラウドプロバイダがいくつかある一方で、「グローバル大手ベンダーがおらず、クラウド市場はブルーオーシャンだった」(同)という。
さらに、金融機関の国内データ保管規制や、ネットワークインフラの未整備などさまざまな要素が重なったことも、IIJにとってはチャンスとなった。「インフラが未整備で、競合のいないこの地域において、きちんと整備されたインフラに投資意欲のあるBiznetと組めたことが好調な事業展開につながった」(同)ようだ。
今後は、現在の直販メインの販売体制から、パートナー経由の間接販売の比率を高め、さらに拡販していく考えだ。
情報元:BCN Bizline
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