みなさん、テンペはご存じでしょうか?テンペとは、大豆をテンペ菌で発酵させたもの。インドネシアで、400年以上前から日常的に食べ続けられてきた、伝統的な国民食です。
私は15年くらい前に1か月ほどジャカルタに滞在したことがあり、その時にインドネシアならでは食材を探している中でテンペに出会いました。当時はテンペを日本では見ることはまずありませんでしたが、最近は日本のスーパーでもよく見かけるようになりました。
日本で大豆の発酵食品と言えば納豆ですよね。日本ではテンペを「インドネシアの納豆」と呼ぶこともあります。
ただし、納豆は納豆菌で大豆を発酵させるのに対して、テンペで用いるのはテンペ菌。テンペ菌は、ハイビスカスやバナナの葉についている菌で、白カビであるクモノスカビの一種です。これを用いて、24時間発酵させます。この時に菌が豆をくっつける作用が働き、大豆が板状に連なります。
もともと大豆は、タンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富で、健康維持に欠かせない栄養がぎっしり詰まった優秀食材。また、大豆に含まれるポリフェノールの一種、大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをし、肌のハリと弾力のもとになるコラーゲンの生成を助けます。
そして、大豆の持つ、こうした美容・健康成分が、発酵によって分解されてより吸収しやすくなり、パワーアップしているというのが、大豆発酵食品の最大の魅力!
たとえば、大豆に含まれるポリアミンは、納豆やテンペ、味噌などの大豆発酵食品にはより高濃度で含まれることがわかっています。ポリアミンには、細胞の新陳代謝を促す働きがあり、老化予防や、肌のくすみ解消、美白などの美肌効果が期待できるそうです。
また、テンペは、大豆発酵食品でありながら、納豆のような独特の臭みがなく、どなたにも食べやすい味というのが嬉しいですね。「納豆が体にいいのはわかっているけれど、あの匂いが苦手で…」という方とって、このテンペは何よりです!
①テンペを適当な大きさに切ります。
②フライパンに多めに油をひき、切ったテンペを焼きあげます。
チリソースをつけていただくと、爽やかな酸味と辛みのきいた、夏にぴったりの一品になります!
情報元:山田玲子(料理研究家)
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