■地産地消で、地域産業を支援するレストランが話題
世界有数のリゾート地として知られているインドネシアのバリ島。空港から車で2時間ほど走った森林地域・ウブドは比較的気候が涼しく、自然やオーガニック、エコなどに関心の高い人たちが世界各国から多く訪れ、中心地のメインストリートにはカフェやレストランが軒を並べる。
そのエリアに、2011年11月のオープン以来、予約がとりづらい店として注目を集めているのが、レストラン「ロカヴォレ」(LOCAVORE)。店名の「ロカヴォレ」とは、アメリカやヨーロッパではすでにトレンドになっている言葉で、「local (地元)」と「vore(~食動物)」を組み合わせた造語。「地元で取れた食物を食べる者」という意味で、彼らが目指しているミッションそのものでもある。「Modern Cuisine, Local Produce(モダンな料理を、地元の生産で)」という店舗独自の経営哲学を掲げ、レストランで使う食材の95%を地元産とし、100%オーガニックな食材で賄っている。
「おいしい料理を提供したい」という強い信念を持つシェフのエルケ・プラスメイジャー氏とレイ・アドリアンシア氏、レストランマネージメントのプロであるアディ・カルマヤサ氏の3人が共同オーナーとなっており、地元の農家や漁師と契約して食材を購入することで、地元産業の収入と雇用を支援。そのほか、自宅にも自家菜園を作るほどのこだわりようだ。
また、食材だけにとどまらず、食器やインテリア、家具もすべて地元の職人たちの工芸品を使用してサポート。川の流木や石を使って作られた皿、空き瓶を加工して作ったグラスなどを使い、自然と調和するバリ島らしさを表現している。
同店のメニューは、月替わりのコースメニューのみ。通常メニューとベジタリアンメニューの2つから選べ、それぞれ5品(450,000ルピア=約4,500円)と7品(475,000ルピア=約4,750円)のコースを用意。そして、4種のアミューズと、4種のデザートが無料で提供されることからも、地元食材をゲストに楽しんでもらいたいという気持ちが伝わってくる。注文したコース料理以外に、アミューズやデザートがどんどん来店客のテーブルにサーブされると、そのサプライズに客の表情は笑顔でいっぱいになる。食後には、料理のおいしさに感動した客が拍手することも多いという。
食材から食器、インテリアまで地元産にこだわりながら、高級リゾートらしい優雅さも演出する「ロカヴォレ」。バリ島だけでなく、東南アジア全体のこれからのレストランシーンをリードする存在だ。
SHOP DATA
ロカヴォレ(LOCAVORE)
Jl.Dewi Sita, Ubud 80571
Bali, Indonesia
http://restaurantlocavore.com/
情報元:ぐるなび Pro
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