2015年10月11日日曜日

森林火災で追われたオランウータン住宅地に インドネシア


違法な野焼きが大規模な森林火災に発展しているインドネシアで、生息場所を追われたオランウータンが住宅地近くで保護されるケースが相次いでいて、森林の焼失が野生動物の生態に大きな影響を与えています。
インドネシアのスマトラ島やカリマンタン島では、毎年この時期、パーム油の原料となるアブラヤシの農園を拡張するために森林を焼き払う違法な野焼きが行われていて、ことしは特に雨が少ないことから、野焼きの火が大規模な森林火災に発展しています。インドネシア政府によりますと、ことしこれまでに焼失した森林は東京都の面積のおよそ8倍に当たる170万ヘクタールと、過去最大の規模だということです。
このうちカリマンタン島では、生息する森林を追われたオランウータンが住宅地の近くで保護されるケースが相次いでいます。絶滅が心配されているオランウータンは、カリマンタン島とスマトラ島の森林で合わせておよそ6万頭が生息しているとみられますが、住宅地近くで保護されることは珍しいということです。インドネシアの森林省はオランウータンの生息地で消火活動を続けていますが、消防の機材不足などから延焼を止められていません。
森林管理の担当者は「火を消さなければオランウータンの数に影響が出る」と述べ、森林の焼失が希少な野生動物の生態にも影響を与えることに危機感を募らせています。


情報元:NHK

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